天皇陛下即位の礼の日に思う、上皇ご夫妻のお姿について。

令和元年10月22日(祝)天皇陛下が即位されました。

 

戦後の子供達世代である私ですが、天皇陛下に対して身近に感じた思い出があります。

 

千代田区立麹町中学の宿泊行事で千代田区の施設に滞在していた時のことです。軽井沢の皇室専用プリンスホテルに隣接していたからでしょうか、バスで出かける前の待機中、私たちのバスに向けてゆっくりとした足取りで歩んで来られる天皇・皇后両陛下の姿を確認した私たちは、どのように対応して良いのか戸惑いの中で、思わず窓を開けました。

 

私たちの前に来られたお二人は、窓越しに気さくに声を掛けて下さいました。今思えばバスの窓から天皇・皇后を下に見るという、何とも失礼な位置での短い対話は、皇室を身近な存在に感じさせた貴重な経験でした。

 

私達「戦後の子供達」世代は、戦争の生々しい記憶を持つ両親や大人たちの中で育った為に、天皇制に対する複雑な思いを大人達から感じ取ってきた世代です。国歌斉唱や日の丸を受け入れず戦前の日本を否定する人々と、未だ戦前を引きずっているかのような人々が混在し、その両者の姿を子供の視点で観察してきました。

 

私自身は全学連闘争、東大闘争、成田闘争をダイレクトに見つめ、どちらかというと左寄りの立ち位置で十代を過ごしました。現在でも国の方向性がバランスを崩しているように感じる度に心穏やかではいられないのは、その時代の影響かもしれません。

 

昭和・平成を通じ、天皇制に対する思いは年齢を重ねるにつれて変化をしていきましたが、報道画面等を通じ両陛下のお姿を拝見する度に印象に残ったのは、記者会見時の平成天皇、皇后のご様子でした。

 

平成天皇が言葉を述べられている時の皇后のお姿は、陛下の言葉を理解されようとするお気持ちを感じると同時に、その穏やかな表情からは陛下を慕われてきた愛情の深さを感じました。

 

また、皇后が言葉を述べられている時の陛下の優しい眼差しと姿勢は、皇后への深い感謝の気持ちを感じました。

 

東京都の受験を前にして模擬面接指導の機会が続く中、親子や夫婦との対話を重ねながら感じる家族や夫婦の関係性は様々です。椅子の間隔は同じである筈なのに距離を感じる夫婦もいれば、寄り添うような距離感を感じる夫婦や、一体感を感じる家族がいます。

 

パートナーが話している時に私の顔を直視したままの方がいます。自分の話が済んでほっとしたのか、パートナーの言葉に耳を傾けていないように感じてしまう方もいます。

 

その時いつも思い出すのは両陛下のお姿でした。

 

答えの内容ばかり気にして、どのような印象を持たれているかまで気が回らないご夫婦にとって、上皇ご夫妻になられたご夫婦のお姿は、学ぶべきものが多いと思うのです。


令和の天皇、皇后両陛下は国際経験豊かで社交術に長け、既に品格も身に着けておられます。お二人が年輪を重ね、平成天皇、皇后両陛下のようなご夫婦になられることを心から願いながら、ご即位をお祝いしたいと思います。

 

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