幼稚園・小学校受験準備をブラッシュアップ　「入会相談時期の早期化について」

コロナ明けから急に増えてきたのが、0歳から1歳の子を育てている保護者からの入会相談です。

中学受験準備を低学年から始める家庭が多くなって久しいですが、幼稚園受験や小学校受験の準備も早期に始めないと合格できないという思い込みをされている方が増えているようで、年末から数件ですが0歳から1歳のお子さんのいる保護者から入会相談がありました。

幼稚園受験でしたら、期間的にまだ理解できるのですが、小学校受験準備を早期から始めないと合格できないという、まるで都市伝説のような伝聞を信じ込む方が増加しているのは間違いないようです。　

確かに小学校受験を急に決めて、考査迄半年にも満たない時期に「何とかして欲しい…」と相談された場合、たとえ不退転の決意をされたとしても厳しい受験になるのは間違いないところですから、最低一年間の準備期間が欲しいのは本音と言えます。

もし一年間という時間があっても「絵画制作のお教室や、大手の幼児教室と体操教室、バイオリンと水泳もしているので慣れるまで週一回で良いですか？」というのであれば、当会ではお預かりできないお子さんになってしまいます。早く慣れたいなら最初に機会を多くするべきです。習い事の整理もマネイジメントですから。

上記のような教室や習い事に多数通っているご家庭に必要なのは、ご家庭での復習や練習の積み重ねと、親のマネイジメントです。そのどちらが欠けても。かけた費用が多くても定着度は著しく低くなるでしょう。

各教室の指導者は、経験数の違いから親子の家庭での姿の見える範囲の差があります。しかも指導に対する考え方が異なっているのですから、色々な意見や考えを耳にして戸惑う親が多いのは当然です。

自身のマネイジメントで、合格まで準備が可能であれば構わないのですが、親の面接も含め、知育発達が良いだけで合格できるほど単純ではないのが幼稚園・小学校受験です。

教室に慣れ、受験指導を吸収する為に必要な基盤を身に着け、幼児教室との関り方を理解し受験生の保護者となるには最低三カ月（週二回以上）の通会が必要なので、早くご相談いただくのは、大変ありがたいのですが、小学校受験準備を1歳から始めるのは早すぎます。

幼稚園受験だとしても、我が手でじっくり育む時間を重ね、失敗も成功も、涙も笑いも経験して初めて人真似や指南書通りではない「私の子育ての姿勢」を1～２歳の間に確立すべきです。

幼児教室や習い事にただ預けただけでは、何も理解できず、我が子の成長も無く無駄遣いになるでしょう。その基盤になるものが必要なのです。

小学校受験ならば年中期からで十分ですし、何らかの理由で我が子と関わる時間が少ないのであれば、年少クラスからゆっくり熟成するかのような機会を頂ければと思います。

各家庭の状況や受験経験、兄弟姉妹の有無、生れ月によって準備を始める時期は異なります。学校のように４月一斉に始業する必要はありません。

新しい子供を指導する度に、その子にかかりっきりで、先に進めなくなるようなベテラン教師はいません。入会時期や学習歴が異なっているクラスを担当しても、個々に対してケアをしながら全体を導いていける教師となって初めて、クラス主任の立場になれるのです。

先ずは遠慮なく相談をしてください。不安が多く、相談内容が多いのであれば塾長カウンセリングをご利用ください。